つばさ杭工法
施工法
《概要》
先端部に半円形の鋼板(先端翼)を互いに交差させて取り付けた鋼管杭を3点式杭打ち機又は全周回転機にて回転させて完全無排土で低騒音・低振動で地盤に貫入させる工法。先端翼は、杭径の1.75~2.5 倍に拡翼されているため大きな先端支持力の発現に寄与し、施工時には回転貫入の際の杭に推進力を与える。
詳細は、JFEスチール株式会社「つばさ杭[建築編]」
「つばさ杭[土木編]」をご覧ください。
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《施工順序》
《支持力発現方法》
杭径の1.75~2.5 倍の径を有する杭先端部に取り付けられた先端翼(杭径の1.75~2.5 倍の径を有する鋼板)の支持層への圧入
支持層の確認方法
硬さ指標(回転貫入トルクを1回転当りの管入量で除した値)による管理
支持力算定式
※建築分野
長期許容鉛直支持力
RaL = 1/3 { α ・ ・Aw ) + ( β ・ ・ Ls + γ ・ ・ Lc ) ψ } ( kN )
- α
- :先端支持力係数 α = 132
- :くい先端から上下1Dwの間の平均N値 ( ≦60 )
- Aw
- :杭先端有効断面積 ( m2 ) Aw = π / 4・ Dw2
- Dw
- :先端翼径 ( m )
杭径 318.5 ~ 508.0 Dw=2.00D、2.25D、2.50D
杭径 600.0 ~ 1200.0 Dw=1.750D、2.00D - :杭周面地盤のうち砂質地盤の平均N値 ( ≦30 )
- Ls
- :杭周面地盤のうち砂質地盤に接する有効長さ ( m )
- :杭周面地盤のうち粘土質地盤の一軸圧縮強度の平均値 (kN/m2)
( ≦200 kN/m2 ) - Lc
- :杭周面地盤のうち粘土質地盤に接する有効長さ ( m )
- ψ
- :杭の周長 ( m ) ψ=D・π
- D
- :杭径 ( m )
※土木分野
( 建設技術審査証明 ( 一般土木工法 ) )
杭の極限支持力
Ru =qd ・ Aw+U ・ Σ( Li ・ fi ) ( kN )
- qd
- :先端支持力係数
砂質土: 1.5倍 :135、 1.75、2.0倍 : 100
砂れき: 1.5倍 :150、 1.75、2.0倍 : 150
N:先端地盤における標準貫入試験のN値 ( N≦50 ) - Aw
- :羽根面積 ( m2 ) Aw=π / 4 ・ Dw2
- U
- :鋼管の外周長 ( m ) 拡頭部は、拡頭部鋼管の外周長を用いる
- L
- :周面摩擦力を考慮する層の層厚 ( m )
- f
- :周面摩擦力を考慮する層の最大周面摩擦力度 ( kN/m2 )
砂質土:f =2N ( ≦100 )
粘性土:f =c または 10N ( ≦80 )
c:地盤の粘着力 ( kN/m2 )
N:杭周面地盤のN値
( ただし、N≦2の軟弱層の周面摩擦力は考慮しない)
施 工
《施工地盤》
強固な中間層がある場合などは補助工法を用いる
《施工能率》
50~100m/日
公害
無廃土で施工が可能
評定・性能 評価番号 | 取得年月日 | 適応杭径 | 適応先端地盤 | 適応施工長 |
---|---|---|---|---|
国土交通省 TACP0001 |
H.15.5.2 | φ318.5~1200 | 砂質土、礫質土 | 130Dかつ60m以下 |