Hyper-NAKS II工法
工法概要
Hyper-NAKSⅡ工法は、既製コンクリート杭の中掘拡大根固め工法に分類される工法であり、その中でも高支持力の工法です。
根固め部には専用の溝付き先端開放杭を用い、杭先端根固め径を、従来のHyper-NAKS工法の杭径×1.36倍から杭径×1.5倍に大きくすることで、より大きな先端支持力を得ることが可能になりました。
また、新たに開発した統合型管理装置を用いることによって、油圧式拡大ビットの拡翼、掘削長、各種注入液量の管理を、全施工杭において容易に行うことが出来ます。
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Hyper-NAKS II工法 | カタログ(2,369KB) | |
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認定書(砂質地盤)(821KB) | ||
認定書(礫質地盤)(819KB) |
施工法
《概要》
杭中空部に設置したスパイラルオーガおよび油圧式拡大ビットにより、杭先端直下の地盤を掘削・排土するとともに、杭自重および圧入力によって杭を沈設させます。(一般部の通常中掘り範囲)
所定の拡大掘削開始深度に達したら、油圧式拡大ビットを拡翼し、杭周固定液を注入しながら掘削・撹拌・杭の沈設を行います。(杭周固定液注入範囲)
根固め部上端深度に達したところで、杭周固定液を根固め液に切り替え、掘削撹拌しながら杭先端部に拡大球根を築造し、根固め部に杭先端部を定着させます。
《施工順序》
《支持力発現方法》
油圧式拡大ビットによるセメントミルク杭先端拡大根固め
《施工管理方法》
- 支持層の確認
- :土質柱状図と電流値・積分電流値の対比で確認
- 拡大ビットの拡翼確認
- :油圧力、油流量の確認
- 掘削深度
- :深度計およびレベルにて確認
- 杭周固定液および根固め液
- :流量計による注入量と、密度測定、圧縮強度試験
支持力算定式
Ra=1/3 {αAp+( β Ls+γ Lc ) φ}
- α
- :杭先端支持力係数 α=424
- :杭先端から上方1D、下方1D間の平均N値(回)
ただし、Dは杭径とし、30≦≦60とする。なお、個々のN値の最大値を100とし、>60の場合、=60とする。 - Ap
- :基礎杭先端の有効断面積(m2) Ap=πD2/4
- β
- :砂質地盤における杭周面摩擦力係数
(1)一般部(通常中堀り掘削部分)に位置する範囲
β=1.5
(2)杭周固定液注入部(拡大掘削部分)に位置する範囲
β=3.5
- :周面摩擦力を考慮する砂質土層の平均N値(回)
ただし、5≦≦30とする。なお、>30の場合は、=30とし、<5の場合は摩擦力を考慮しない。 - Ls
- :周面摩擦力を考慮する砂質土層中の杭の長さ(m)
ただし、根固め部は周面摩擦力を考慮しない。
- γ
- :粘土質地盤における杭周面摩擦力係数
(1)一般部(通常中堀り掘削部分)に位置する範囲
γ=15+0.125を満たすγ
(2)杭周固定液注入部(拡大掘削部分)に位置する範囲
γ=20+0.400を満たすγ
- :周面摩擦力を考慮する粘土質土層の平均一軸圧縮強さ(kN/m2)
ただし、15≦≦200とする。なお、>200の場合は=200とし、<15の場合は摩擦力を考慮しない。 - Lc
- :周面摩擦力を考慮する粘土質土層中の杭の長さ(m)
ただし、根固め部は周面摩擦力を考慮しない。
- φ
- :杭の周長(m) φ=πD
施工能率
φ800-40m:100~130m/日 φ1200-40m:70~110m/日
評定・性能 評価番号 |
取得年月日 | 適応杭径 | 適応先端地盤 | 適応施工長 |
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TACP-0323 | H21.1.28 | φ500~1200 | 砂質地盤 | 71.5m以下 |
TACP-0324 | H21.1.28 | 礫質地盤 | 75.0m以下 |