2013.09.02

場所打ち鋼管コンクリート杭に用いる突起リングの支圧耐力(その1:押抜試験概要)(AIJ2013)

吉田 映(ジャパンパイル)・菅 一雅(ジャパンパイル)・吉川 那穂(ジャパンパイル)・服部 圭将(ジャパンパイル)・今井 康幸(丸五基礎工業)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集(北海道),pp.495-496
■発行所:日本建築学会
■発 行:2013/09

建築物に用いられる場所打ち鋼管コンクリート杭では,杭頭部に鋼管を併用して杭の剛性を高くすることで杭径を細くし,掘削残土や使用するコンクリート量を減らして環境負荷低減に貢献している。杭頭部に用いられる鋼管は内面にリブの付いたものや,端部に溶接肉盛りを施したものなど特殊な鋼管が用いられている。
筆者らは杭頭部にリブの無い平鋼管を用い,鋼管下端部には突起リング(平鋼をリング状に加工したもの)を複数段溶接によって取り付けることで,鋼管と内部RC 構造を一体化させるものの実用化を図った1)。杭概要を図1 に示す。
鋼管内面に設置したリング状の突起(支圧材)の支圧耐力については,コンクリート充填鋼管柱2)や鋼管杭の杭頭結合構造3)4)で研究がおこなわれており,支圧耐力算出にコンクリート断面積と支圧部断面積の比や鋼管の径厚比の影響を考慮した式が提案されている。しかし,支圧材を分割した場合の影響や複数段設置した場合の支圧材同士のあきの影響については明確になっていない。そのため,突起リング分割や突起リングのあきの影響を考慮した支圧耐力の評価をめざし,各種押抜試験を実施した。本報では,押抜試験の概要と突起リング分割の影響について報告する。

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