2008.12.01

節杭の施工上の問題点(建築技術2008)

細田光美(ジャパンパイル)

■掲載誌:建築技術,No.705,pp.143-144
■発行所:建築技術
■発 行:2008/10

 節杭は、周面摩擦力を大きく評価できる杭材料であることから、杭先端が良質な支持層に達していない、いわゆる摩擦杭基礎や不完全支持杭基礎として古くから用いられてきた。
 旧来、節杭の施工方法は砕石などを充填しながら、ハンマで打撃を行う打込み工法が多かった。騒音・振動問題への対応により、近年はオーガ駆動装置を使用した埋込み工法が主流となっている。節杭の埋込み工法には、一般工法としての位置付けの工法(セメントミルク工法)もあれば旧認定工法や認定工法もあり、その多くは摩擦杭工法としてプレボーリング根固め工法に属している。
 昨今、シェアを急激に伸ばしている高支持力杭工法としても、節杭を用いた工法(工法分類上はプレボーリング拡大根固め工法)が開発されており、今や節杭は周面摩擦力増強材という目的のみならず、先端支持力増強材として完全支持杭基礎にも使用されてきている。
 本稿は、これら節杭埋込み工法の「掘削径」という基本的テーマに着目し、主に施工に関する問題点や対応例などについて紹介する。

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