2019.03.08

COPITA型プレボーリング杭工法のソイルセメント強度データの蓄積に基づく杭周固定液の標準的な配合仕様の提案(基礎工2019)

細田光美(コンクリートパイル建設技術協会)

■掲載誌:基礎工3月号, pp.89-92
■発行所:総合土木研究所
■発 行:2019/3

 COPITA型プレボーリング杭工法は,一般社団法人コンクリートパイル建設技術協会(以降,COPITAと略記)にて検討・開発した既製コンクリート杭工法である。
 当該工法は,道路橋示方書・同解説(以降,道示と略記)のⅣ下部構造編(公益社団法人日本道路協会)に適合した埋込み杭工法として知られており,主に土木分野において広く採用されている。平成24年3月発刊の道示により,過去には数種類存在していたプレボーリング杭工法は一つの工法仕様に統一され(当該工法による仕様の統一化),現在に至っている。
 これは,プレボーリング杭の支持力特性に対する大変形挙動の影響を小さくするため,杭周固定部(ソイルセメント体)の外径及び強度を従来よりも強化することが重要であると分かってきたことによる移行である。
 ここでは,当該工法の課題の一つであった「杭周固定液(セメントミルク)の標準的な配合仕様を見出す」ため,杭周固定部のソイルセメント強度データを収集・蓄積し評価したので報告する。また,評価結果に伴う反映として,本施工に先立って実施している試験孔(別孔)による未固結ソイルセメント試料採取試験の位置付けと必要性について改めて検討を加えるものとする。