2008.10.01

摩擦杭基礎の設計の考え方と検討事例(基礎工2008)

松尾雅夫(安井建築設計事務所)・小椋仁志(ジャパンパイル)

■掲載誌:基礎工10月号, pp.13-18
■発行所:総合土木研究所
■発 行:2008/10

構造設計の考え方が2000年の建築基準法改正以降、仕様規定から性能規定へと変わり、杭基礎も従来の支持杭や摩擦杭といった杭だけで建物を支持する形式のほかに、基礎スラブ底面の抵抗力をも考慮したパイルド・ラフト基礎の出現など基礎形式が多様化し、地盤・建物の特性に応じたより合理的な基礎形式の選定が可能になっている。このような中で摩擦杭は、杭基礎の黎明期から支持杭全盛の次代を乗り越え、最近では「支持杭に頼らない基礎工法」の代表として、その合理性が再認識されている。本稿では、摩擦杭の設計の考え方と変遷、その有用性を検討した事例などを紹介する。