2007.08.01

製鋼スラグを利用した埋め込み節杭の支持力性能(その1_スラグの特性と施工法)(JGS2004)

藪内貞男(ジオトップ)・須見光二(ジオトップ)・西脇醇(ジオトップ)・平尾幸太郎(ジオトップ)・吉川那穂(ジオトップ)・芝本真吾(広鉱技健)

■掲載誌:第39回地盤工学研究発表会講演集,p1477-1478
■発行所:地盤工学会
■発行:2004/07

近年、循環型社会形成推進基本法が制定され、地球環境保全のために資源の再利用が叫ばれている。製鋼スラグは製鋼の過程で発生する再利用が可能な資源であるが、膨張する性質があるため、路盤材やサンドコンパクションパイル材などに用いる場合には、エージング処理を施して膨張量を小さくする必要がある。一方、節杭は以前はその周囲に砂利や採石を充填しながら打ち込んでいたが、騒音や振動が問題になった。無音・無振動で砂利を充填する施工法では砂利の密度が小さくなり、その結果、節杭の沈下剛性が低下し第2限界抵抗力が不十分になる1)。そこで、筆者らは製鋼スラグの欠点とされてきた膨張する性質に着目し、節杭の周囲にエージング処理前の製鋼スラグを充填することで、施工後の密度の増加によって支持力性能を満足する工法の開発を試みた。本報では、スラグの基本的な特性を調べるために行った成分・粒度・膨張率・三軸試験などの結果を示すとともに、節杭の周囲にスラグを充填する施工法について述べる。

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