2007.04.20
杭頭に板状の水平抵抗増大機構を有する「傘付き杭」の水平抵抗確認実験(その1 実験概要)(JGS2006)
本間裕介(ジャパンパイル)・冨永晃司(広島大学)・田中佑二郎(ジャパンパイル)
■掲載紙:第41回地盤工学研究発表会, p1473-1474
■発行所:地盤工学会
■発行:2006/07
最近の杭基礎の設計では、杭の高支持力化に伴い、鉛直支持力より杭の水平抵抗によって杭本数や杭径等が決定される事例が多い。兵庫県南部地震を契機に、杭基礎の耐震性の重要性が再認識され、大地震に対しても十分な耐力や変形性能を有する杭基礎が要求されるようになってきた。このため、地震に強い杭基礎の工法開発が活発となり、その一環として単に曲げ性能の高い杭材(鋼管杭、SC 杭等)を用いる方法以外にも、杭周辺地盤を地盤改良することで杭の水平抵抗を増大させる工法1),2)、あるいは杭の水平抵抗増大を図るために水平抵抗増大機構を付加させる方法3),4)の開発など、の研究が見られる。このような背景から、筆者らは、杭周地盤を鉄鋼スラグによって浅層改良し、杭の水平抵抗を増大させる工法に関する一連の研究2)を行っている。この研究の一環として、新たに杭の変形を抑制する板状の水平抵抗機構を杭頭部付近に設けた杭工法(以後、「傘付き杭」と呼称)の開発を試みている。本工法に関連する既往の研究としては、筆者らの知る限り模型で実施された実験研究3)が見られる程度であり、余り研究がなされていない状況にある。本報告では、傘付き杭の効果検証のために大型模型杭による水平加力実験を実施した結果について2 編で報告することとし、(その1)では傘付き杭の概要と効果および実験概要について、(その2)で実験結果とその考察について述べる。
■発行所:地盤工学会
■発行:2006/07
最近の杭基礎の設計では、杭の高支持力化に伴い、鉛直支持力より杭の水平抵抗によって杭本数や杭径等が決定される事例が多い。兵庫県南部地震を契機に、杭基礎の耐震性の重要性が再認識され、大地震に対しても十分な耐力や変形性能を有する杭基礎が要求されるようになってきた。このため、地震に強い杭基礎の工法開発が活発となり、その一環として単に曲げ性能の高い杭材(鋼管杭、SC 杭等)を用いる方法以外にも、杭周辺地盤を地盤改良することで杭の水平抵抗を増大させる工法1),2)、あるいは杭の水平抵抗増大を図るために水平抵抗増大機構を付加させる方法3),4)の開発など、の研究が見られる。このような背景から、筆者らは、杭周地盤を鉄鋼スラグによって浅層改良し、杭の水平抵抗を増大させる工法に関する一連の研究2)を行っている。この研究の一環として、新たに杭の変形を抑制する板状の水平抵抗機構を杭頭部付近に設けた杭工法(以後、「傘付き杭」と呼称)の開発を試みている。本工法に関連する既往の研究としては、筆者らの知る限り模型で実施された実験研究3)が見られる程度であり、余り研究がなされていない状況にある。本報告では、傘付き杭の効果検証のために大型模型杭による水平加力実験を実施した結果について2 編で報告することとし、(その1)では傘付き杭の概要と効果および実験概要について、(その2)で実験結果とその考察について述べる。