2007.11.15

埋込み節杭の摩擦応力−沈下量関係の近似曲線について(AIJ2004)

伊藤淳志(関西大学)・小椋仁志(ジオトップ)・二見智子(ジオトップ)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集(北海道) 構造Ⅰ, B-1, pp.543-544
■発行所:日本建築学会
■発行:2004/8

筆者らは、埋込み節杭の載荷試験結果を統計的に整理し、荷重一沈下量関係を推定する方法を提案している1)。その際、摩擦応力f一沈下量S関係をKondner型双曲線関数によって近似し、曲線の係数とN値との関係について検討した。ただし、摩擦応力はひずみ計取り付け区間の平均値として、その間の軸力差を節部径の円筒面積で除した値を採用していた。しかし、セメントミルクなど
の周面固定液を使用する埋込み杭の摩擦抵抗は、セメントミルクと地盤との間で生じるものと考えられる。したがって、杭本体径の周面積で算定した見かけの摩擦応力は大きく現れ、掘削径が異なる場合は同一地盤での摩擦応力に差が生じることになる。同一工法の載荷試験データを参考として支持力や荷重一沈下量関係を検討する場合は問題ないが、他の工法にはそのまま適用できない。そこで今回、文献1)で報告した載荷試験資料にその後のデータを追加し、改めて掘削径に基づく摩擦応力と沈下量との関係近似曲線についての検討を行ったので以下に報告する。

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