2007.11.15

摩擦杭に支持された建物における沈下量・変形角の限界値の検討結果(AIJ2003)

板東真平(ジオトップ)・角田耕一(大林組)・松尾雅夫(安井建築設計事務所)・小椋仁志(ジオトップ)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演会梗概集(東海) 構造Ⅰ, B-1, pp.505-506
■発行所:日本建築学会
■発行:2003/9

一般的に摩擦杭を採用する場合、建物下部の浅い地盤には明確な支持層が存在せず、ある程度の沈下を許容した設計がなされる事が多い。この場合、上部構造より基礎または杭に伝わる荷重のバラツキや下部地盤の不均一性などにより生じる不同沈下の現象は避けがたい問題である。2001年10月に改定された目本建築学会「建築基礎構造設計指針」1)(以下、指針と呼ぶ)には、沈下量の検討手法と並び不同沈下に対する上部構造・支持地盤ごとの沈下量・変形角の限界値の例が示されている。特別に沈下.を意識した設計を行わない場合、これらを目安として判断される事が多いと考えられる。しかし、これらの数値を定量的に検討した事例はほとんどないと思われる。本報告では、基礎梁の剛性・断面性能をパラメータとして、解析モデルの1支点に強制変形を与えた弾塑性解析を行い、部材のひび割れおよび降伏状況から指針の沈下量・変形角の限界値についての考察を行う。

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