2007.10.01
模型実験による節付き円筒杭の支持力特性の検討(AIJ構造系論文報告集1987)
小椋仁志(武智工務所)・山肩邦男(関西大学)・岸田英明(東京工業大学)
■掲載誌:日本建築学会構造系論文報告集 No.374, pp.87-97
■発行所:日本建築学会
■発行:1987/4
節杭は杭体に数個のつば状の突起物を持つ杭であり,約60年前から,主に中小規模の建築物に対して摩擦杭として用いられてきた。断面形状や材質には何回かの改良が加えられて,現在は円筒形(遠心力成型)でプレストレスを導入した高強度コンクリート製のものが主流になっている。この杭を打設する時には,突起物(以下,「節部」と呼ぶ)によって生じる地盤と杭本体部とのすき問に砂利を充填する。これによって杭周の摩擦抵抗を大きくして支持力の増大を図っているが,そのメカニズムは石堂によって検討されている程度であり,まだよく分かっていないのが現状である。
筆者らは,この節杭の支持力機構を調べるために,一連の実験を行ってきた。本論文では,杭周の地盤の動きを観察できるような実験槽を用いて,節杭と円筒杭との比較を試みた模型実験について報告する。ここに,「節杭」とは節付き円筒杭を示し,「円筒杭」とは節のない通常の円筒形の杭を示している。
■発行所:日本建築学会
■発行:1987/4
節杭は杭体に数個のつば状の突起物を持つ杭であり,約60年前から,主に中小規模の建築物に対して摩擦杭として用いられてきた。断面形状や材質には何回かの改良が加えられて,現在は円筒形(遠心力成型)でプレストレスを導入した高強度コンクリート製のものが主流になっている。この杭を打設する時には,突起物(以下,「節部」と呼ぶ)によって生じる地盤と杭本体部とのすき問に砂利を充填する。これによって杭周の摩擦抵抗を大きくして支持力の増大を図っているが,そのメカニズムは石堂によって検討されている程度であり,まだよく分かっていないのが現状である。
筆者らは,この節杭の支持力機構を調べるために,一連の実験を行ってきた。本論文では,杭周の地盤の動きを観察できるような実験槽を用いて,節杭と円筒杭との比較を試みた模型実験について報告する。ここに,「節杭」とは節付き円筒杭を示し,「円筒杭」とは節のない通常の円筒形の杭を示している。