2007.11.15

有限要素法地震応答解析:ケーススタディに見る長所と問題点(土と基礎2005)

吉田望(東北学院大学)・船原英樹(大成建設)・小林義和(日本大学)・小林恒一(ジオトップ)

■掲載誌:土と基礎,Vo.53,No.8,p4-6
■発行所:地盤工学会
■発行:2005/8

多くの設計は,設計指針に基づいて行われる。設計指針では,単純化された条件で外力や変形などの設計条件が決められ,それに基づいた計算を行うことになっている。一方,最近では設計にも有限要素法に基づく地震応答解析が用いられることも珍しいことでは無くなり,また,照査などではかなり使われるようにもなっている。設計指針に基づく方法と比べると,より実際に近い現象を求めることができるというのが,地震応答解析が用いられる理由と考えられる。しかし,極度の非線形挙動を伴う様な地盤の挙動を含む地震応答解析は,使用に際しエンジニアとしての技量を要求されるというのが現状であろう。そして,使い方を誤ると,判断を誤らせる結果となることもある。本論では,地盤中の杭の解析を通して,有限要素法地震応答解析の長所と短所について検討した結果を報告する。

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