2011.01.19
動的水平載荷試験による鋼管杭の静的な荷重−変位関係の推定(JGSジャーナル2010)
小嶋英治(前ジャパンパイル)・熊谷裕道(ジャパンパイル)・冨澤幸一(寒地土木研究所)・松本樹典(金沢大学)
■掲載誌:地盤工学ジャーナル Vol.5 No.4 pp.555-568
■発行所:地盤工学会
■発行:2010
杭の動的な鉛直載荷試験法は地盤工学会において基準化されているが,動的な水平載荷試験法は現在のところ基準化に至っていない。杭の動的な載荷試験法は,静的な載荷試験法に比べて低コストでかつ工期が短く済み,試験を容易に実施できる利点がある。そこで筆者らは鋼管杭を対象に動的水平載荷試験シグナルの波形マッチング解析を実施し,杭の静的な水平荷重− 水平変位関係を推定する手法を開発してきた。
この手法の妥当性および適用範囲を検証するために,筆者らは主に実際に橋脚を支持する用途に供する実大鋼管杭を用いて,静的および動的水平載荷試験を継続的に実施してきた。測定した動的試験シグナルに対する波形マッチング解析を行うことにより地盤物性値を同定し,この地盤物性値を用いて静的水平載荷試験における杭の荷重− 変位量関係等をシミュレートしたところ,今後まだ改善の余地が残されているものの実用的な範囲で試験結果をよく再現できた。
■発行所:地盤工学会
■発行:2010
杭の動的な鉛直載荷試験法は地盤工学会において基準化されているが,動的な水平載荷試験法は現在のところ基準化に至っていない。杭の動的な載荷試験法は,静的な載荷試験法に比べて低コストでかつ工期が短く済み,試験を容易に実施できる利点がある。そこで筆者らは鋼管杭を対象に動的水平載荷試験シグナルの波形マッチング解析を実施し,杭の静的な水平荷重− 水平変位関係を推定する手法を開発してきた。
この手法の妥当性および適用範囲を検証するために,筆者らは主に実際に橋脚を支持する用途に供する実大鋼管杭を用いて,静的および動的水平載荷試験を継続的に実施してきた。測定した動的試験シグナルに対する波形マッチング解析を行うことにより地盤物性値を同定し,この地盤物性値を用いて静的水平載荷試験における杭の荷重− 変位量関係等をシミュレートしたところ,今後まだ改善の余地が残されているものの実用的な範囲で試験結果をよく再現できた。