2007.10.15

衝撃載荷試験の波形マッチングに差分解析を用いた場合の入力波の検討(AIJ2003)

小嶋英治(ジオトップ)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集(東海) 構造BーI, 561-562
■発行所:日本建築学会
■発行:2003/09

 2002年5月に、杭の鉛直載荷試験方法基準化委員会の成果として、地盤工学会基準「杭の鉛直載荷試験方法・同解説(平成14年5月)」(以下地盤工学会基準と称す)が発行された。この地盤工学会基準では、従来の試験方法に加え、新たな三つの試験方法が加えられた。ここで対象にしている衝撃載荷試験もそのうちの一つである。
 地盤工学会基準の、杭の衝撃載荷試験方法第5章1)の(3)に、「軸対称に測定した同種波形の形状が相似であること」とある。加速度は同一杭周面でほぼ同一波形になるが、小径の杭では偏打しないように充分気をつけても、ひずみは等しくならないこと、また逆位相になること、若干ではあるが相似にならないこともあることを経験している。そこで、杭頭から杭径の1.5倍程度離れた杭周面で、加速度およびひずみ波形を調査し、杭頭からの距離が同じであれば、加速度は杭周面で安定して同一波に近いこと、ひずみは軸対象の平均が安定して同一波に近いことを確認した。
 本論文は、上記のことを基本として、衝撃載荷試験の波形マッチングに差分法を用いた場合の入力波について検討するものである。

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